マイクロスコープ・光学・電子など顕微鏡の種類とその用途とは?

デジタルマイクロスコープ

機能性やメカニズムなどの違いにより、顕微鏡は多くの種類に分かれます。ここでは、それら顕微鏡を「光学顕微鏡」「電子顕微鏡」「デジタルマイクロスコープ」の3種類に大別し、それぞれの特徴や主な用途などを解説しています。

光学顕微鏡の特徴・用途

研究機関や産業界、教育現場など、非常に広い分野で用いられている光学顕微鏡。接眼レンズを直接覗き込んで対象物を観察する顕微鏡で、一般的に「顕微鏡」と聞けば、多くの方は光学顕微鏡をイメージするでしょう。

光学顕微鏡は、観察対象や機能の特徴などにより多くの種類に分かれます。主な種類は「実体顕微鏡」「金属顕微鏡」「生物顕微鏡」の3つ。低倍から中倍率(5~120倍)で一般的な対象物を観察する際には実体顕微鏡、金属組織をはじめ対象物を上方から観察する際には金属顕微鏡、細胞やその切片などを観察する際には生物顕微鏡が用いられています。

比較的安価なことも特徴で、本格的な光学顕微鏡でも50万円程度から入手可能です。

光学顕微鏡の主な用途

肉眼では視認できない微細な対象物を観察する際に光学顕微鏡が用いられ、医学分野・生物学分野・工業分野などで幅広く用いられています。
工業分野では、主に材料の表面検査や半導体の検査などに活用されている例が多く見られます。

電子顕微鏡の特徴・用途

一般的な顕微鏡は光を照射して対象物を拡大観察しますが、電子顕微鏡は電子・電子線を照射して対象物を拡大観察するタイプの顕微鏡。可視光線に比べて電子線の波長は短いため、光学顕微鏡では観察できない微細な対象物(原子など)まで観察が可能です。

極めてミクロな対象物も観察できる点は電子顕微鏡の特徴ですが、対象物を慎重に取り扱う必要があったり顕微鏡内を真空状態に保つ必要があったりなど、使用に際して手間が掛かることが難点。また、観察対象によっては専用の観察室が必要となる場合があることや、装置が大型となるため価格も高額になることも電子顕微鏡のデメリットとされています。

ちなみに価格は、一般に市販されているものでも数百万円から数億円です。

電子顕微鏡の主な用途

電子顕微鏡は、主に生命科学分野や工業分野で用いられています。

生命科学分野では、細胞内小器官の観察や神経細胞同士のマッピング、タンパク質の構造解析などに活用されています。電子顕微鏡によるタンパク質の構造解析技術については、過去にノーベル化学賞を受賞しました。

工業分野では、金属の破面解析による破損原因の調査、対象物の表面観察による品質確認、器械的特性の調査、不純物の混入状況の評価などに用いられています。

デジタルマイクロスコープの特徴・用途

デジタルマイクロスコープとは、簡単に言えばデジタルカメラを搭載した顕微鏡のこと。メカニズム自体は光学顕微鏡に近接していますが、カメラを通じて対象物の拡大画像がモニターへ映し出される点がデジタルマイクロスコープの大きな特徴。光学顕微鏡等とは異なり、接眼レンズを覗く必要がありません。

モニターは複数人が同時に観察できることから、一人で観察するタイプの顕微鏡に比べ、対象物の評価の客観性が向上。操作が容易で手間がかからない点や、スピーディに観察結果を共有できる点も、デジタルマイクロスコープの特徴となるでしょう。

小中学生向けの簡素なタイプから、医学・工業分野などで用いられる本格的なタイプまで、製品のバラエティは実に多彩。価格は、「おもちゃ」に近いものなら2,000円程度、医学・工業現場で用いる本格的な製品なら数十万円~200万円程度となるでしょう。

デジタルマイクロスコープの主な用途

複数人が同時に観察できるという特性が注目され、現在では非常に幅広い分野でデジタルマイクルスコープが導入されています。

主な用途は、自動車・航空関連部品の品質管理、生物学・材料科学分野などにおける研究開発、医療現場における病気の診断や治療(手術支援装置として)、大学・研究機関などにおける教育・研究など。日常的なシーンでも、歯科医院での根管治療(歯の神経処理治療)や、美容外科・美容皮膚科での頭皮の観察・検査などで用いられることがあります。

アクティブウェーブのデジタルマイクロスコープとは

アクティブウェーブ株式会社が提供するデジタルマイクロスコープは、高性能でありながらコストパフォーマンスの高い製品です。
このデジタルマイクロスコープの魅力は、細かい部分までクリアに映し出すことができる高解像度カメラと、高倍率で高い性能を持つレンズにあります。

具体的には、500万画素の高品質カメラを装備しており、レンズと組み合わさることで、非常に高い解像度の画像を得ることができます。レンズについては、最大7000倍の倍率をカバーし、40種類以上からお客様のニーズに合わせたレンズを選ぶことが可能です。
加えて、このデジタルマイクロスコープは多機能性にも優れており、2D計測やハレーション除去などの基本機能から3D計測機能、自動形状計測に至るまで、様々なニーズに応えられる幅広い機能を使うことができます。

エントリーレベルからハイエンドモデルまで、幅広い仕様の中から、お客様の要求に応じたデジタルマイクロスコープの選択が可能で、あらゆる詳観察ニーズに応えることができる製品です。

デジタルマイクロスコープについて、詳細を知りたい方は「デジタルマイクロスコープとは」という記事をご確認してください。

【まとめ】観察目的・観察環境等に適した種類を選ぶ

一般的に広く利用されている光学顕微鏡と電子顕微鏡。また、操作性がシンプルで複数の観察者が同時に画像を観察できるデジタルマイクロスコープ。対象物を拡大して観察するという点で、それぞれの目的は同じですが、特徴や用途は異なります。

顕微鏡を導入する際には、自社における対象物の観察目的や観察環境をよく考慮し、専門業者等にも相談の上、適切な種類の製品を選択しましょう。

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