デジタルマイクロスコープの用途について

デジタルマイクロスコープ

デジタルマイクロスコープの主な用途、他の顕微鏡との違いなどについて解説しています。

デジタルマイクロスコープの主な用途

モニターを通じ、多くの関係者が同時に詳細な顕微鏡画像を確認できるデジタルマイクロスコープ。

画像確認だけではなく画像データに基づく各種評価・解析も行えることから、現在では自動車・航空関連業界、医療・化粧品業界、電子デバイス業界などの非常に幅広い分野において、研究開発や品質管理などの様々な用途で活用されています。

デジタルマイクロスコープの主な用途を見てみましょう。

品質管理

電子機器や医療機器、自動車・航空関連部品など、非常に多岐にわたる業界で、各業界が取り扱う製品の品質管理に使用されています。

デジタルマイクロスコープを使用することで、製品の傷や亀裂、汚染などの状況を正確に把握できるため、安定した品質の製品の供給に役立ちます。

研究開発

生物学や光学、材料科学などの様々な分野における研究開発の現場においても、デジタルマイクロスコープは活躍しています。

生体標本や材料の特性研究を通じ、新技術や新製品の開発に役立てられています。

医療現場における検査・治療

医療現場においては、各種の病気の確定診断や治療など、様々な用途でデジタルマイクロスコープが活用されています。

具体例としては、切除した組織のサンプルをデジタルマイクロスコープで検査して腫瘍の悪性・良性を判断したり、微細な腫瘍を除去したり、組織の修復治療をしたりする場面で用いられています。

大学・研究所などでの教育・研究

大学で学生にデジタルマイクロスコープの使用法を指導したり、研究者や学生が自身の研究のために活用したりなど、大学や研究所の教育・研究を目的にデジタルマイクロスコープが利用されています。

一般にも見られる用途

主に製造や品質管理、研究などの現場で活用されているデジタルマイクロスコープですが、その他、一般にもデジタルマイクロスコープの活用例を目にすることがあります。

例えば歯科医院。診療台の横にモニターを設置している歯科医院がありますが、難症例の根管治療(歯の神経を除去する治療)では、デジタルマイクロスコープを通じた画像を見ながら歯科医師が治療を進めることもあります。

美容外科・美容皮膚科などでも、頭皮の状況を確認する際などに、ハンディタイプのデジタルマイクロスコープを使用することがあります。

デジタルマイクロスコープと他の顕微鏡との違い

顕微鏡には、デジタルマイクロスコープの他にも光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、電子顕微鏡などがあります。それぞれの用途・特徴の違いを確認しましょう。

光学顕微鏡

光学顕微鏡とは、接眼レンズを覗きながら直接対象物を観察するタイプの顕微鏡です。一般的に、もっともなじみ深いタイプの顕微鏡ではないでしょうか。

倍率は数千倍で、遺伝子の動きや皮膚の表面の観察などを行う際に多く用いられています。
「実体顕微鏡」「金属顕微鏡」「生物顕微鏡」と呼ばれるタイプの顕微鏡は、すべて光学顕微鏡に含まれます。

なお、光学顕微鏡で観察できる人は観察者のみなので、デジタルマイクロスコープとは異なり、同時に複数人で対象物を観察・評価することはできません。

レーザー顕微鏡

レーザー顕微鏡とは、照射したレーザーの反射によって対象物を画像化するタイプの顕微鏡です。

倍率は1万倍弱と、光学顕微鏡よりも高性能。画像としての顕微データを取得することになるため、リアルタイムで対象物を観察する光学顕微鏡とは異なり、対象物が動かず微細な観察をすることが可能です。
取得できる画像は鮮明ですが、色合いはデジタルマイクロスコープに劣ります。

電子顕微鏡

電子顕微鏡とは、電子線の照射によって対象物を観察するタイプの顕微鏡です。
倍率は数万倍で、10億分の1(ナノ)までの観察が可能。物質の原子まで拡大して観察できます。

倍率は非常に優れている一方で、水・油などの事前処理が必要となったり、電子線により対象物を破壊することがあったりなど、取り扱いが簡単ではありません。リアルタイムの鮮明なカラー画像を複数人で観察したい場合には、デジタルマイクロスコープのほうに優位性があります。

【まとめ】私たちの身近なものにも多く活用されているデジタルマイクロスコープ

デジタルマイクロスコープは、すでに私たちの身近なものに多く活用されています。
例えば、すでに多くの人の日常から切り離すことのできなくなったスマートフォンやパソコンなどには、非常に微細な部品が多く組み込まれています。

これらの機器を正常に稼働させるためには正確な検査・分析が必要となりますが、この検査・分析フェーズにおいて、今やデジタルマイクロスコープは欠かすことのできないツールとなりました。

モノづくりの現場だけではなく、品質管理や研究開発、医療などのあらゆる分野で活用されているデジタルマイクロスコープ。今後も多くの分野で導入が進んでいくことでしょう。

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